ハローワーク・求人サイト・自社採用|違いと正しい使い分け方とは

「とりあえずハローワークと求人サイトに求人を出している」という会社は少なくありません。忙しい毎日の中で、他の採用方法までじっくり検討する時間はなかなか取れないものです。
同時に、自社のホームページやSNSでの採用にも興味はあるけれど、「やり方が分からない」「大変そう」と感じて、一歩を踏み出せずにいる方も多いのではないでしょうか。
使い慣れた方法を続けているうちに、気づけば何年も同じやり方のまま、ということもよくあります。
採用方法には、それぞれ得意なこと・苦手なことがあります。「なんとなく」で選び続けると、欲しい人材になかなか出会えません。
この記事では、ハローワーク・求人サイト・自社採用という3つの採用方法の違いを整理し、自社に合った使い分け方をご紹介します。読み終える頃には、次にどの採用方法から手をつければよいかが見えてくるはずです。
そもそも「採用方法」とは?
そもそも採用方法とは、求人を出してから応募を集め、選考し、入社してもらうまでの一連の手段や経路のことです。同じ「人を採用する」という目的でも、使う手段によって集まる人の層や、かかる手間はまったく違います。
まずは代表的な3つの採用方法を、それぞれ整理しておきましょう。
ハローワークとは
ハローワークとは、国(厚生労働省)が運営する公共の職業紹介所のことです。求人の掲載は無料で、仕事を探している幅広い層に届きやすいのが特徴です。
一方で、掲載できる情報量に限りがあり、他社の求人と横並びで比較されやすいという面もあります。
求人サイトとは
求人サイトとは、民間企業が運営するインターネット上の求人媒体のことです。転職や就職を考えている人が自ら検索してアクセスするため、比較的「動機のある」応募者に出会いやすいという特徴があります。
掲載には費用がかかることが一般的で、媒体ごとに得意な職種や年齢層が異なります。
自社採用(自社HP・SNSでの募集)とは
自社採用とは、自社のホームページやSNS、採用専用ページなどを使って、会社が直接求職者に情報を届ける採用方法のことです。会社の雰囲気や理念を自由に伝えられる一方、まず求職者に見つけてもらうための工夫が必要になります。「大変そう」と感じられがちですが、一度仕組みを作れば、長期的には有力な採用の入り口になります。
ハローワークや求人サイトのように掲載期間の制約がなく、会社の情報を常に発信し続けられる点も、自社採用ならではの強みです。
このように、3つの採用方法にはそれぞれ異なる役割があります。どれか一つが優れているというわけではなく、自社の状況に合わせて選ぶことが大切です。次の表で特徴を整理してみましょう。
採用方法の特徴比較表
| 採用方法 | 特徴 | こんな会社に向いている | 気をつけたいポイント |
|---|---|---|---|
| ハローワーク | 掲載無料。幅広い層に届きやすい | できるだけコストを抑えて募集したい会社 | 情報量が限られ、他社と比較されやすい |
| 求人サイト | 動機のある応募者に出会いやすい | 求める人物像がある程度明確な会社 | 掲載費用がかかることが多く、媒体選びが重要 |
| 自社採用 HP/SNSなど | 会社の魅力や雰囲気を自由に伝えられる | 長期的に採用力を育てたい会社 | 見つけてもらう工夫と、継続的な発信が必要 |
よくある失敗・つまずきポイント
「とりあえず」で採用方法を選んでしまう
多くの会社が、深く比較検討しないまま「以前から使っているから」という理由でハローワークや求人サイトを選んでいます。
採用したい人物像や急ぎ度合いに合わせて選ばないと、応募が集まらない、集まっても求める人材と合わない、といったことが起こりやすくなります。まずは「なぜその方法を使っているのか」を一度立ち止まって考えてみることが、遠回りを防ぐ第一歩です。
求人票の中身がどこも同じになってしまう
採用方法を変えても、求人票の内容が使い回しのままでは、応募者からは他社と同じに見えてしまいます。どの媒体を使うにしても、自社ならではの魅力を言葉にする作業は欠かせません。
仕事内容の説明だけで終わらせず、働く人の表情や日々の雰囲気まで伝える意識を持つと、応募者に届く印象が変わってきます。
自社採用は「難しそう」と最初から諦めてしまう
自社のホームページやSNSでの採用と聞くと、専門的な知識が必要だと身構えてしまう方が多いようです。実際には、小さく始めて少しずつ整えていくやり方でも十分に効果は出せます。
最初から完璧を目指す必要はありません。まずは今あるホームページに、採用向けのページを一つ追加することからで十分です。
具体的なやり方・手順・チェックリスト
まず自社の状況を整理する
採用方法を選ぶ前に、次の3点を整理しておきましょう。
- どんな人物像を採用したいか(経験・人柄・働き方の希望など)
- どれくらい急いで採用したいか
- どれくらいの予算をかけられるか
この整理をせずに媒体だけ選んでしまうと、遠回りになりやすくなります。求人票に書くべき項目の整理の仕方は以下の記事でも詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。

複数の採用方法を組み合わせて考える
ハローワーク・求人サイト・自社採用は、どれか一つを選ぶものではなく、組み合わせて使うことでそれぞれの弱点を補い合えます。
急ぎで人手が欲しいときはハローワークや求人サイトを中心に、長期的に会社の魅力を伝えたいときは自社採用も並行して育てていく、という考え方が現実的です。
自社採用(HP・SNS)を始める最初の一歩
自社採用は、いきなり大掛かりな採用サイトを作る必要はありません。まずは会社のホームページに採用に関するページを1つ用意し、働く人の雰囲気や仕事内容が伝わる写真・文章を載せることから始められます。
自社採用を始めるときのステップ表
| ステップ | やること | 注意点 |
|---|---|---|
| ステップ1:現状整理 | 採用したい人物像・予算・急ぎ度を書き出す | 曖昧なまま進めると内容がぶれやすい |
| ステップ2:採用ページの土台作り | HPに採用ページを1つ用意し、仕事内容・雰囲気を載せる | 完璧を目指さず、まず公開することを優先する |
| ステップ3:発信・更新 | SNSなどで採用ページの存在を継続的に知らせる | 一度きりの発信で終わらせない |
| ステップ4:効果を見て調整 | 応募状況を見ながら内容を少しずつ見直す | 数字だけでなく、応募者の反応も参考にする |
求人票・掲載内容を整える
どの採用方法を使うにしても、求人票や掲載内容は丁寧に作り込みましょう。仕事内容だけでなく、働く環境や会社の雰囲気が伝わる表現を加えると、読み手が働く姿をイメージしやすくなります。
あるサービス業の会社では、求人票に日々の仕事の様子を具体的に書き加えたところ、応募者からの質問が減り、選考がスムーズになったという声もあります。逆に、条件面だけを並べた求人票は、他社との違いが伝わりにくく、応募につながりにくい傾向があります。
時間をかけてでも、自社らしさが伝わる言葉を選ぶことをおすすめします。
よくある質問(FAQ)
- ハローワークと求人サイト、どちらを優先すべきですか?
-
決まった正解はありません。できるだけコストを抑えて幅広い層に届けたいならハローワーク、ある程度動機のある応募者を求めるなら求人サイトが向いています。予算と急ぎ度合いで判断しましょう。
- 自社採用は今すぐ始めなくてもいいですか?
-
急ぎでなければ、ハローワークや求人サイトと並行して少しずつ準備を進めることをおすすめします。仕組みができるまでには時間がかかるため、早めの着手が安心です。
- 求人サイトは費用がかかると聞きましたが、無料の方法はありますか?
-
求人サイトの多くは有料掲載が中心ですが、一部無料枠を設けている媒体もあります。ハローワークは基本的に無料で利用できます。
- 自社採用にはどんな知識が必要ですか?
-
専門的な知識は必須ではありません。まずは会社の魅力を言葉と写真で伝えることから始められます。慣れないうちは、専門家に相談しながら進める方法もあります。
- 採用方法を変えれば、応募はすぐに増えますか?
-
採用方法を変えるだけでなく、求人票の内容や自社の魅力の伝え方も合わせて見直すことが大切です。媒体選びと内容づくりは、両方セットで考えましょう。片方だけを変えても、思うような効果につながらないことがあります。
- 3つの採用方法を全部使う必要はありますか?
-
必ずしも全部使う必要はありません。まずは1〜2つから始め、状況を見ながら少しずつ広げていく形で問題ありません。無理に手を広げるより、一つずつ丁寧に整えるほうが、結果的に応募者の質にもつながります。
まとめ
ハローワーク・求人サイト・自社採用には、それぞれ異なる特徴があります。「なんとなく」で選び続けるのではなく、自社の状況に合わせて組み合わせていくことが、採用の遠回りを防ぐ近道です。
まずは自社の状況を整理するところから、少しずつ始めてみましょう。今すぐすべてを変える必要はありません。できるところから一つずつ手をつけていくだけでも、採用活動は着実に前へ進みます。
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