ホームページがあるのに問い合わせが来ない理由|まず直す4つの基本

ホームページは何年か前に作った。でも、そこから問い合わせが入った記憶はほとんどない。アクセスがあるのかどうかも分からないまま、毎月の維持費だけが引き落とされていく——。
小さな会社や店舗から、こうしたお話をよく伺います。そして多くの経営者が「やっぱり作り直さないとダメなんだろうか」と考えます。ですが、その前に確認していただきたいことがあります。この記事で一緒に整理していきましょう。
問い合わせが来ない原因の多くは、デザインが古いことではなく、見に来た人が知りたい情報が載っていないことです。原因はだいたい4つに絞られます。
作り直しは最後の手段で、まずは情報を足す・導線を直すといった基本の見直しから始めるほうが、費用も手間もかからず効果が出やすくなります。
もそも、お客様はホームページを「いつ」見ているのか
改善の話に入る前に、前提をひとつ確認させてください。ここを取り違えると、直す場所を間違えてしまいます。ホームページを見に来る人は、大きく2種類に分かれます。
検索して「探しに来る人」と、名前を知って「確認しに来る人」
ひとつは、Googleなどで検索して新しく探しに来る人です。多くの方が「ホームページ=この人たちを集めるもの」とイメージされています。
もうひとつが、すでに会社名や店名を知っていて、確認しに来る人です。チラシを見た、知人から紹介された、看板や車のロゴが目に留まった、名刺をもらった——きっかけはさまざまですが、その場ですぐスマートフォンで社名を検索するという行動が、いまはごく当たり前になっています。
そして小さな会社の場合、実は後者のほうが多いことが少なくありません。検索順位で大手と競争するのは簡単ではありませんが、名前を知っている人が確認しに来る流れは、規模に関係なく発生するからです。
「確認しに来た人」を逃がしていないか
ここが重要な点です。紹介や広告できっかけを作っても、確認しに来たホームページの出来が頼りないと、そこで信用が下がってしまいます。
紹介してくれた人が「良い会社だよ」と言ってくれていても、開いたサイトが十数年前のままで、何をしている会社なのかもよく分からない。写真も一枚もない。お知らせの最終更新が5年前——。これでは「本当に今も営業しているのだろうか」と不安になり、そのまま画面を閉じられてしまいます。
裏を返せば、一定のレベルさえ用意できていれば、この離脱はかなり防げます。豪華である必要はありません。「ちゃんとやっている会社だ」と伝わればいいのです。ホームページは、集客の入り口であると同時に、**すでに興味を持ってくれた人の背中を押す「最後のひと押し」**でもある、と考えてみてください。
問い合わせが来ないホームページによくある4つの原因
では、実際にどこでつまずいているのか。よくある原因を4つに整理します。ご自身のサイトを思い浮かべながら読んでみてください。
原因①:知りたい情報が載っていない
もっとも多いのがこれです。会社の理念や挨拶文は丁寧に書かれているのに、見る側が本当に知りたいことが書かれていないというパターンです。
見に来た人が探しているのは、たとえばこういう情報です。
- 何をしてくれる会社なのか(サービス内容が具体的に分かるか)
- 費用はどれくらいか(「要見積り」だけでなく、目安や考え方があるか)
- どこまで対応してくれるのか(対応できる範囲・受付時間)
- どんな仕事をしてきたのか(実績や、これまでの対応例)
- 誰がやっているのか(顔写真や経歴があると安心感が大きく変わります)
特に費用は、多くの方が「書きにくい」と感じる項目です。ですが、何も書かれていないと「高そう」と判断されて離脱されることのほうが多いのが実情です。実績や目安でもよいですし、「内容によって変わるため、まずは概算をお伝えします」といった表現一つで、印象は変わります。
原因②:文字ばかりで、商品や現場の様子が分からない
もう一つ多いのが、写真やイラストがほとんどないサイトです。
サービスの説明が文章だけで並んでいても、読み手は具体的にイメージできません。とくに店舗業やサービス業では、「実際にどんな場所で、どんな人が、どんなものを提供しているのか」が分からないことが、そのまま不安になります。
必要なのはプロが撮った完璧な写真ではありません。店内の様子、実際の商品、働いているスタッフ、施工前と施工後——スマートフォンで撮った写真でも、載っているかどうかで印象は大きく変わります。
動きのあるサービスなら、短い動画を埋め込むのも有効です。
原因③:何年も更新されていない(=更新できない状態になっている)
「最終更新2011年」のお知らせが残ったままのサイトを、しばしば見かけます。これは見る側に「もう動いていない会社かもしれない」という不安を与えます。
ただ、ここで一歩踏み込んでお伝えしたいことがあります。更新されていない会社の多くは、さぼっているのではなく、更新できない状態になっているのです。よくあるのが次のようなケースです。
- 制作会社に依頼しないと、1文字も自分で直せない仕組みになっている
- 修正のたびに費用が発生するため、気軽に触れない
- 管理画面のIDやパスワードが分からない、引き継ぎもされていない
- 当時の制作会社と連絡が取れなくなっている
思い当たる場合、まず取り組むべきは自社で更新できる状態にすることです。ここが解決すれば、その後の改善はぐっと楽になります。
原因④:問い合わせの導線が使いにくい、または壊れている
見落とされがちですが、問い合わせの入り口そのものに問題があるケースも実際にあります。
- 電話番号が画像で置かれていて、スマートフォンでタップしても発信できない
- 問い合わせフォームがエラーになっていて、送信されていない(届いていないことに気づけない)
- フォームの入力項目が多すぎて、途中でやめられてしまう
- 迷惑メールフォルダに振り分けられ、問い合わせに気づいていない
「そもそも届いていなかった」という事例は、決して珍しくありません。これは今日すぐ確認できますので、後ほどのチェック表でぜひお試しください。
なお、スマートフォンでの見え方については、以下の記事もあわせてご覧いただくと、より具体的に整理できます。

今日できる、ホームページの健康チェック
原因が分かったところで、実際にご自身のサイトを点検してみましょう。パソコンではなく、必ずスマートフォンでも確認してください。事業によって見る人の大半はスマートフォンの場合もあるからです。
できれば、社員やご家族など自社の仕事をよく知らない人に見てもらうと、より正確に判断できます。
ホームページ健康チェック表
| 確認項目 | 確認のしかた | 直したほうがよい状態 |
|---|---|---|
| 何の会社か分かるか | トップ画面を開いて5秒で判断してもらう | 理念や挨拶が先に来ていて、業種が分からない |
| スマホで読めるか | 拡大しないと字が読めないか確認 | 横スクロールが必要/文字が極端に小さい |
| 電話がかけられるか | 電話番号を実際にタップしてみる | 反応しない(画像で置かれている) |
| フォームが動くか | 自分でテスト送信してみる | 届かない/エラーになる/迷惑メール行き |
| 費用の手がかりがあるか | 料金に関する記載を探す | どこにも金額の目安がない |
| 写真があるか | 商品・店内・スタッフの写真を探す | 文字だけ、または素材写真のみ |
| 更新日が新しいか | お知らせやブログの日付を見る | 3年以上前で止まっている |
| 対応範囲が分かるか | 営業時間・対応エリアを探す | 記載がない |
| 実績が分かるか | 事例・お客様の声を探す | まったく載っていない |
| 自分で直せるか | 管理画面にログインできるか試す | ID・パスワードが分からない |
半分以上に当てはまっても、落ち込む必要はありません。気づいていなかっただけで、ほとんどは今からでも直せます。
直すときの優先順位|お金をかけるべき所・かけなくていい所
チェックし終えると、多くの方が「やっぱり作り直しか」と考えます。ですが、いきなりそこへ進む必要はありません。
大切なのは、大きな企業と小さな会社では、ホームページの正解が違うということです。全国に何万人ものお客様がいる企業なら、ブランドイメージを演出するために大きな投資をする意味があります。
一方、地域で商売をしている会社に必要なのは、分かりやすく、必要な情報が載っていて、ちゃんと動いていることが伝わるサイトです。ここを取り違えると、必要のないお金がかかります。
社内に作業できる人やノウハウがない場合は、小回りが利く地元の会社に相談してみてください。大きな企業やデザインにこだわる会社にお願いすると、100万円を超える提案になりがちです。
またコストだけを優先して副業やフリーランスの人にお願いすると、納品後の保守運用や継続した情報発信の部分が弱くなりがちです。そして最悪の場合は「連絡が取れなくなった…」という事態に陥るリスクも存在してしまいます。
よくある質問(FAQ)
- 結局、作り直したほうが早いのではないでしょうか?
-
ずしもそうとは限りません。作り直しても、載せる情報や写真が今と同じであれば、問い合わせが増えない可能性は十分にあります。
中身(情報・写真・導線)を整えるほうが先で、それでも土台が古すぎて対応できない場合に、作り直しを検討する——という順番をおすすめします。
- 写真はスマートフォンで撮ったもので大丈夫ですか?
-
十分に役立ちます。何も載っていない状態と比べれば、はるかに伝わります。明るい時間に、余計なものが写り込まない状態で撮るだけでも印象は変わります。
会社の顔になる部分だけプロに依頼する、という使い分けも現実的です。
- 更新は、何をどれくらいの頻度でやればいいですか?
-
毎日である必要はありません。「動いている会社だ」と伝わることが目的なので、月に1回程度でも更新し続けることが重要です。
内容も、新しい商品、対応した仕事の様子、営業時間のお知らせなど、日々の出来事で構いません。凝った文章は不要です。
まとめ
ホームページがあるのに問い合わせが来ない。その原因の多くは、デザインの古さではなく、見に来た人が知りたい情報が載っていないことにあります。
- 知りたい情報(費用・対応範囲・実績)が載っていない
- 写真がなく、商品や現場の様子が伝わらない
- 何年も更新されていない(多くは「更新できない状態」になっている)
- 問い合わせの導線が使いにくい、または壊れている
そして、いまのホームページには、新しいお客様を集めるだけでなく、チラシや紹介で名前を知った人が「確認しに来る場所」という役割があります。ここで一定のレベルを保てていないと、せっかく興味を持ってくれた人を逃してしまいます。
必要なのは、100万円をかけた立派なサイトではありません。分かりやすく、必要な情報が載っていて、ちゃんと更新されている——この基本を押さえたサイトと運用をすることです。
まずは今日、スマートフォンでご自身のサイトを開いてみてください。そこが第一歩です。
